読書あるある

どうも、自称池井戸中毒のbocchi-niです。
またまたまた池井戸先生の作品を読ませていただきました。

今回のタイトルは「銀行仕置人」。
ズバリ銀行ものです。
今度の作品もご多分に漏れず、お金と権力に翻弄されながらも巨大な悪に立ち向かうという、バリバリの勧善懲悪ストーリーです。

この手の話の流れ上、主人公が悪を容認しそれに屈するのか、自分の人生を台無しにしてでも己の生きざまを貫き通すかどちらかを選ばなければならないイベントがお約束として登場します。そしてだいたい後者のルートを選ぶこともお決まりのパターンなのですが(*'▽')
このイベント、仮に時代劇でいう所の追い詰められた悪代官が「金ならいくらでもやる、だから今回だけは見逃してくれ」イベントとでも言いましょうか、この悪代官イベントは池井戸先生の作品でよく出てくる展開の一つです。
それも物語の最終部分のクライマックスで使われることが多いのですが、だいたい悪代官の最後の悪あがきが見事に失敗し、正義は勝つという形で話はまとまっていきます。

そこには一つの法則があり、悪代官の悪辣っぷりが極まるほどにそれに比例して最後にやっつけられた時のみじめさと話を読み終えた後の爽快感が高まるというあくまで自論なのですが(^^ゞ
そういう角度で見ると今回の作品は悪代官の悪さレベルではAAAクラス(bocchi-ni比)なのですが、主人公の正義漢レベルがA+クラス、大胆さレベルがBBクラス(bocchi-ni比)とちょっと主人公が大人しすぎたかなという感じでちょっと寂しかったです。しかし派手な立ち回りや、激しい人間の内面的な部分をぶちまけたりするシーンが少ない分、お金の怖さ、社会とは組織とは人生とはと読者に考えさせる深さを持った、それでいてわかり易い作品で面白かったです(*'▽')
ぜひ一度読まれることをお勧めします。

というかbocchin-niさん実はこの作品を読むのはなんと二度目でした。
二年前に一度読んでいたはずなのに、book-offでたまたま見かけて同じ本を買ってしまいました(;^ω^)
一章くらい読んでから「あれ?この本一回読んでね?」と気付いたのですが、それならそれで再度丁寧に読み直して楽しませていただきました。
いや~さすがは池井戸先生、二回読んでもしっかり楽しめる、まさにカレーは二日目からが美味しい的なすごさを感じさせられました。


f:id:bocchi-ni:20181106140819j:plain


f:id:bocchi-ni:20181106194831j:plain


とbocchi-niさんの可哀そうな記憶力には触れないでいただいて、今日はこの辺で(^^ゞ
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。



f:id:bocchi-ni:20181106194853j:plain
「おいちゃん、ドンマイ」

銀行仕置人 (双葉文庫)

銀行仕置人 (双葉文庫)